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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
1.最近話題の皮膚疾患
文献概要
summary
アタマジラミ症は,近年,再び日本国内でも密かに増加傾向にある.その要因として,ピレスロイド抵抗性アタマジラミの拡大が懸念される.ピレスロイド製剤は,現在,日本でアタマジラミ症に対して唯一承認されている市販薬である.ピレスロイド系薬剤であるスミスリン製品の使用により駆虫できない難治性のアタマジラミ症例では,ピレスロイド抵抗性と考えた上での対処が必要となる.ピレスロイド抵抗性の機序と,日本における現状と可能な対処方法,さらに承認が期待されるピレスロイド抵抗性アタマジラミにも有効な薬剤について解説した.
アタマジラミ症は,近年,再び日本国内でも密かに増加傾向にある.その要因として,ピレスロイド抵抗性アタマジラミの拡大が懸念される.ピレスロイド製剤は,現在,日本でアタマジラミ症に対して唯一承認されている市販薬である.ピレスロイド系薬剤であるスミスリン製品の使用により駆虫できない難治性のアタマジラミ症例では,ピレスロイド抵抗性と考えた上での対処が必要となる.ピレスロイド抵抗性の機序と,日本における現状と可能な対処方法,さらに承認が期待されるピレスロイド抵抗性アタマジラミにも有効な薬剤について解説した.
参考文献
1) 吉田幸雄,有薗直樹:図説 人体寄生虫学 改訂9版,p246, 2016
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