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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018 4.皮膚疾患治療のポイント
アトピー性皮膚炎に対する分子標的薬—生物学的製剤を中心に
著者: 中村晃一郎1
所属機関: 1埼玉医科大学皮膚科
ページ範囲:P.94 - P.98
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アトピー性皮膚炎は,かゆみを伴う慢性炎症性皮膚疾患であり,ステロイド外用薬を用いた薬物療法が中心となる.近年その病態の解明が進み,治療薬としてサイトカインやシグナル伝達分子を標的とした生物学的製剤,低分子阻害薬の開発が進んでいる.IL-4受容体抗体,IL-31抗体などのサイトカインや受容体に対する抗体,cAMP阻害薬,JAK阻害薬などである.これら薬剤は,特定の分子を標的にし,皮膚炎の改善,かゆみの抑制効果が認められており,今後,アトピー性皮膚炎における新たな治療薬として期待される.その選択基準,適応範囲,治療期間など今後の課題である.
アトピー性皮膚炎は,かゆみを伴う慢性炎症性皮膚疾患であり,ステロイド外用薬を用いた薬物療法が中心となる.近年その病態の解明が進み,治療薬としてサイトカインやシグナル伝達分子を標的とした生物学的製剤,低分子阻害薬の開発が進んでいる.IL-4受容体抗体,IL-31抗体などのサイトカインや受容体に対する抗体,cAMP阻害薬,JAK阻害薬などである.これら薬剤は,特定の分子を標的にし,皮膚炎の改善,かゆみの抑制効果が認められており,今後,アトピー性皮膚炎における新たな治療薬として期待される.その選択基準,適応範囲,治療期間など今後の課題である.
参考文献
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