文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
5.皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
summary
ダニ媒介性脳炎(tick-borne encephalitis:TBE)はダニ媒介性脳炎ウイルス(tick-borne encephalitis virus:TBEV)を保有するマダニに吸血されることにより感染,発症する疾患である.TBEは発症すると致死的となりうる重篤な感染症であり,回復しても神経学的な後遺症を残しやすい.本邦では2017年8月8日までに4例報告されており,そのうち2例が死亡している.有効な治療法はなく,本邦の現状ではマダニ咬症を受けるリスクのあるところに入る際,肌を極力露出しないようにして予防することが重要となる.
ダニ媒介性脳炎(tick-borne encephalitis:TBE)はダニ媒介性脳炎ウイルス(tick-borne encephalitis virus:TBEV)を保有するマダニに吸血されることにより感染,発症する疾患である.TBEは発症すると致死的となりうる重篤な感染症であり,回復しても神経学的な後遺症を残しやすい.本邦では2017年8月8日までに4例報告されており,そのうち2例が死亡している.有効な治療法はなく,本邦の現状ではマダニ咬症を受けるリスクのあるところに入る際,肌を極力露出しないようにして予防することが重要となる.
参考文献
1) 竹澤周子,他:神経内科 43:251, 1995
2) 厚生労働省健康局結核感染症課「ダニ媒介感染症に係る注意喚起について(平成29年8月8日付)」(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000174219.pdf)
3) Takeda T, et al:Am J Trop Med Hyg 60:287, 1999
4) Yoshii K, et al:J Vet Med Sci 73:409, 2011
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