文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
5.皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
summary
疥癬はその臨床形態から,丘疹を主体とした通常型疥癬と牡蠣殻状の角化局面を呈する角化型疥癬に分類される.しかしながら通常型疥癬の寄生数は1,000以下なのに対して角化型疥癬の寄生数は数百万単位と言われている.通常型疥癬からいきなり角化型疥癬に移行するわけではなく,必ず寄生数が数千〜数万単位の中間型疥癬が存在するものと考えられる.老人施設では疥癬の増殖しやすい環境が整っているため中間型が発生し,アウトブレークしやすく,老人施設型疥癬とも呼ぶべき病態が推測され提唱した.
疥癬はその臨床形態から,丘疹を主体とした通常型疥癬と牡蠣殻状の角化局面を呈する角化型疥癬に分類される.しかしながら通常型疥癬の寄生数は1,000以下なのに対して角化型疥癬の寄生数は数百万単位と言われている.通常型疥癬からいきなり角化型疥癬に移行するわけではなく,必ず寄生数が数千〜数万単位の中間型疥癬が存在するものと考えられる.老人施設では疥癬の増殖しやすい環境が整っているため中間型が発生し,アウトブレークしやすく,老人施設型疥癬とも呼ぶべき病態が推測され提唱した.
参考文献
1) 石黒和守:日臨皮会誌 33:742, 2016
2) Arlian LG and Morgan MS:Parasit Vectors 10:297, 2017
3) 浅井俊弥:日本医事新報 4536:65, 2011
掲載誌情報