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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科72巻5号

2018年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018 5.皮膚科医のための臨床トピックス

悪性黒色腫に対する腫瘍溶解性ウイルス療法

著者: 渡辺大輔1

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.173 - P.175

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summary
腫瘍溶解性ウイルス療法とは,増殖型ウイルスを腫瘍細胞に直接感染させ,ウイルスによる殺細胞効果および抗腫瘍免疫誘導によって癌を治療する手法である.ウイルス学の発展や,遺伝子操作技術の向上により,様々な遺伝子改変ウイルスが現在腫瘍溶解性ウイルスとしての開発が進められている.単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)においては,GM-CSF遺伝子が挿入された“武装ウイルス”であるT-VECが,米国で2015年10月27日,初めての腫瘍溶解性ウイルス製剤として皮膚およびリンパ節の悪性黒色腫病変の治療に対して承認された.わが国で開発されたHF-10株は,人工的な遺伝子改変はされておらず,神経病原性のないHSV-1から自然発生的に選択,分離されたウイルス株である.HF10は悪性黒色腫,頭頸部有棘細胞癌を対象とした第I相試験が終了し,現在日米でHF10と抗CTLA-4抗体であるイピリムマブを用いた第Ⅱ相試験が行われている.

参考文献

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13) タカラバイオ株式会社プレスリリース http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=2610

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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