文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
5.皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
summary
血管腫・血管奇形の診療は,様々な診療科にわたるため,標準的な診療ガイドラインが求められる.最新のISSVA分類2014に基づいた「血管腫・血管奇形・リンパ管奇形ガイドライン2017」が発表された.重要な改訂点として,乳児血管腫に対するプロプラノロール療法が挙げられる.プロプラノロールは,海外では高い有効性が確認されており,治療の第一選択となっている.本邦でも2016年にプロプラノール製剤が発売され,ガイドラインにおいても高い推奨度となっている.プロプラノロールは非選択性β遮断薬であり,徐脈,低血圧などの副作用が起こり得るため,治療に際しては小児科医との連携が必須である.また,適応症例の選択についてコンセンサスを形成していく必要がある.
血管腫・血管奇形の診療は,様々な診療科にわたるため,標準的な診療ガイドラインが求められる.最新のISSVA分類2014に基づいた「血管腫・血管奇形・リンパ管奇形ガイドライン2017」が発表された.重要な改訂点として,乳児血管腫に対するプロプラノロール療法が挙げられる.プロプラノロールは,海外では高い有効性が確認されており,治療の第一選択となっている.本邦でも2016年にプロプラノール製剤が発売され,ガイドラインにおいても高い推奨度となっている.プロプラノロールは非選択性β遮断薬であり,徐脈,低血圧などの副作用が起こり得るため,治療に際しては小児科医との連携が必須である.また,適応症例の選択についてコンセンサスを形成していく必要がある.
参考文献
1) Wassef M, et al:Pediatrics 136:e203, 2015
2) 平成26-28年度厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)「難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究」班:血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017,第2版,2017
3) 福井次矢,山口直人(監修):Minds診療ガイドライン作成の手引き2014,医学書院,2014
4) Léauté-Labrèze C, et al:N Engl J Med 358:2649, 2008
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