文献詳細
文献概要
連載 Clinical Exercise・138
Q考えられる疾患は何か?
著者: 石川治1
所属機関: 1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
ページ範囲:P.101 - P.102
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患 者:3歳,女児
家族歴:家系内に同症なし.血族結婚なし.
既往歴:在胎41週,正常分娩.出生時体重2,080g.
現病歴:生下時,上肢の異常に気づかれた.当院小児科を受診し,前腕彎曲,内反手,拇指低形成があり橈側裂形成不全症と診断された.生後2か月頃から体幹に淡褐色斑が出現し,顔面および上肢に漸次拡大した.
現 症:身長72.4cm,体重6,970gと体格は小柄だったが,言語・精神発達に遅滞はなかった.顔面,耳介に米粒大までの淡褐色斑と脱色素斑が多発し,毛細血管拡張を伴っていた(図a).前腕伸側から手背にかけて粗大網状の紅斑および淡褐色斑,脱色素斑が多発し(図b),大腿遠位から足背も同様の変化を呈していた.両前腕は短く,橈側に彎曲し,手は内反していた(図c).上肢X線写真では,橈骨の全欠損,尺骨の短縮・彎曲,手関節脱臼,内反手を確認した(図d).両眼に軽度の白内障はあったが,爪,歯牙に異常はなかった.毛髪は細めであったが,疎毛や脱毛はなかった.
患 者:3歳,女児
家族歴:家系内に同症なし.血族結婚なし.
既往歴:在胎41週,正常分娩.出生時体重2,080g.
現病歴:生下時,上肢の異常に気づかれた.当院小児科を受診し,前腕彎曲,内反手,拇指低形成があり橈側裂形成不全症と診断された.生後2か月頃から体幹に淡褐色斑が出現し,顔面および上肢に漸次拡大した.
現 症:身長72.4cm,体重6,970gと体格は小柄だったが,言語・精神発達に遅滞はなかった.顔面,耳介に米粒大までの淡褐色斑と脱色素斑が多発し,毛細血管拡張を伴っていた(図a).前腕伸側から手背にかけて粗大網状の紅斑および淡褐色斑,脱色素斑が多発し(図b),大腿遠位から足背も同様の変化を呈していた.両前腕は短く,橈側に彎曲し,手は内反していた(図c).上肢X線写真では,橈骨の全欠損,尺骨の短縮・彎曲,手関節脱臼,内反手を確認した(図d).両眼に軽度の白内障はあったが,爪,歯牙に異常はなかった.毛髪は細めであったが,疎毛や脱毛はなかった.
参考文献
田子 修,他:臨皮 61(3):242-245, 2007
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