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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019 2.皮膚疾患の病態
汗と皮膚疾患の関わり
著者: 室田浩之1 小野慧美2 山賀康右2 村山直也1 片山一朗3
所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学 2大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学 3大阪市立大学大学院医学系研究科色素異常症開発共同研究部門
ページ範囲:P.59 - P.62
文献購入ページに移動汗は体が健康な状態を維持するための大切な役割を持っている.体温や皮膚温の調節,病原体への生体防御,皮膚を潤すことで健康な皮膚の状態を保つ作用がある.このため,汗は最前線で体を守る免疫システムの1つとも言える.ところが,ある状況下において,汗はかゆみを生じる要因となる.例えば,余剰な汗が長時間にわたり皮膚表面で密閉された状況で放置されると汗疹を生じやすい.そのほか,臨床現場において,汗によって皮膚疾患が発症あるいは悪化という訴えを伺う機会は少なくない.ここでは汗と皮膚疾患の関係について,これまでのエビデンスを基に概説する.
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