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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019 3.新しい検査法と診断法
人工知能(AI)による悪性腫瘍の診断
著者: 藤澤康弘1 藤本学1
所属機関: 1筑波大学医学医療系皮膚科
ページ範囲:P.64 - P.68
文献購入ページに移動医療分野でも人工知能(artificial intelligence:AI)の活用がいよいよ始まろうとしている.皮膚病は臨床像から診断を類推できるものが多いことから,AI診断がやりやすい領域であり,実際にダーモスコピーではその研究がかなり進んでいる.一般の臨床写真を使ったAI診断の研究も世界各国で進められており,2017年には科学雑誌Natureに,ディープラーニングによる皮膚腫瘍のAI診断が平均的な皮膚科医と同レベルに達したことが報告され,大きな反響を呼んだ.同時期に筑波大学は京セラコミュニケーションズ社と共同で同様の研究を進めており,皮膚腫瘍の診断精度で皮膚科専門医を超える正答率をもつAI診断補助システムを開発している.現在,皮膚病写真のデータベースの構築が日本皮膚科学会主体で進められており,今後このビッグデータを利用したさまざまなAIが開発されるであろう.そうしたAIの活用によりわれわれの業務負担を減らし,医師にしかできない業務にリソースを割けるようになると期待される.
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