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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019 4.皮膚疾患治療のポイント
難治性皮膚潰瘍に対する灌流式持続陰圧洗浄療法
著者: 竹本朱美1
所属機関: 1独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院皮膚科
ページ範囲:P.125 - P.130
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灌流式持続陰圧洗浄療法(negative pressure wound therapy with instillation and dwelling:NPWTi-d)は,既存治療で奏効しない,あるいはしないと考えられる難治性創傷への適応をもつ周期的自動洗浄機能を備えた陰圧創傷治療システムである.主な適応疾患は褥瘡,末梢動脈疾患,糖尿病足潰瘍,外傷,骨髄炎を伴う潰瘍などさまざまな急性/慢性創傷であるが,従来の製品と比較し大きく異なる点としては中等度までの感染や壊死組織を伴う創傷へも適応が拡大された点である.それ故に早期の治療介入が可能となり,在院日数の短縮と医療費の削減が期待できる.超高齢化社会を迎えたわが国の難治性創傷治療におけるNPWTi-dの役割は中心的な位置付けになりつつあるが,最大効果を挙げるためには包括的客観的評価を行い,適切に使用することが重要である.
灌流式持続陰圧洗浄療法(negative pressure wound therapy with instillation and dwelling:NPWTi-d)は,既存治療で奏効しない,あるいはしないと考えられる難治性創傷への適応をもつ周期的自動洗浄機能を備えた陰圧創傷治療システムである.主な適応疾患は褥瘡,末梢動脈疾患,糖尿病足潰瘍,外傷,骨髄炎を伴う潰瘍などさまざまな急性/慢性創傷であるが,従来の製品と比較し大きく異なる点としては中等度までの感染や壊死組織を伴う創傷へも適応が拡大された点である.それ故に早期の治療介入が可能となり,在院日数の短縮と医療費の削減が期待できる.超高齢化社会を迎えたわが国の難治性創傷治療におけるNPWTi-dの役割は中心的な位置付けになりつつあるが,最大効果を挙げるためには包括的客観的評価を行い,適切に使用することが重要である.
参考文献
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