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増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019 4.皮膚疾患治療のポイント
アベルマブによるMerkel細胞癌の治療
著者: 成澤寛1 永瀬浩太郎1
所属機関: 1佐賀大学医学部内科学皮膚科
ページ範囲:P.131 - P.134
文献購入ページに移動Merkel細胞癌(Merkel cell carcinoma)は,高齢者の露光部に好発する皮膚原発の神経内分泌腫瘍である.本邦におけるデータには乏しいものの,近年明らかな増加傾向にある.その悪性度は高く原発性皮膚癌の中で最も予後不良なものの1つとされ,その致死率は33%にも及ぶ.遠隔転移症例に関しては,これまで肺小細胞癌に準じた細胞傷害性化学療法による加療が行われてきたものの効果に乏しい時代が続いたが,免疫チェックポイント阻害薬の登場により新たな局面を迎えている.最近になって免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体)であるアベルマブが保険適用となったことから注目されている.
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