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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科73巻5号

2019年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2019 Clinical Dermatology 2019 5.皮膚科医のための臨床トピックス

新しくなった悪性黒色腫AJCC病期分類第8版と本邦の疫学情報

著者: 藤澤康弘1

所属機関: 1筑波大学医学医療系皮膚科

ページ範囲:P.153 - P.155

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summary
悪性黒色腫は2018年からの症例は新たな病期分類が適用となる.今回のAmerican Joint Committee on Cancer第8版への改訂は前回の第7版での改訂と比較して全体的に大きく変更が加えられており,特にリンパ節転移に関わる分類で大幅な分類の変更が行われた.これにより,病期ⅢはこれまでのⅢA〜Cではなく,ⅢA〜Dの4つに細分類されることになった.皮膚悪性腫瘍学会予後統計委員会で集計している本邦の悪性黒色腫の症例データを第8版に合わせて分類したところ,病期ⅢA〜Dの疾患特異的生存曲線はよく分離されており,より細かい予後予測が可能となっている.ただし,今回の改訂で病期ⅢAはより予後良好に,そして新設された病期ⅢDは病期Ⅳに近接するほどが予後は不良であることから,論文や臨床試験の結果を読み解く際にはどちらの分類が使用されているのかよく確認する必要がある.

参考文献

1) Gershenwald JE, et al:CA Cancer J Clin 67:472, 2017
2) Balch CM, et al:J Clin Oncol 27:6199, 2009
3) 藤澤康弘,皮膚悪性腫瘍学会予後統計委員会:悪性黒色腫調査結果(2017年報告).第34回日本皮膚悪性腫瘍学会学術大会(浜松市)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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