文献詳細
文献概要
Derm.2019
努力とワーク・ライフ・バランス
著者: 林昌浩1
所属機関: 1山形大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.161 - P.161
文献購入ページに移動 30代まではワーク・ライフ・バランスという言葉を意識したこともなく,「努力は報われる(はず)」と言い聞かせて目の前の仕事に取り組んできました.米国留学中,ポスドク仲間に「お前の働き方はクレイジーだ」と言われていたことが懐かしく思い出されます.いつの間にか私も平均寿命の折り返し地点を過ぎてしまい,無尽蔵にあると思い込んでいた家族との時間も,子供の成長とともに実は残り少ないことに気づき,週末の夜中に一人でラボで仕事していると,「自分は何のために頑張っているのだろう?」と自問してしまうことがあります.
振り返ってみると,私の場合は努力が報われなかったことのほうが多いようにも感じますが,かといって努力しないと何も起こらないのもまた現実で,仕事とプライベートの折り合いをつけるのはいつになっても難しいものです.その自問が浮かぶたびに(大体は実験の待ち時間)頭の中で堂々巡りをして,タイマーが鳴るとふと現実に戻り,「でも何とかやりくりするしかないか」と思い直して仕事をしています.「四十にして惑わず」の境地に達するのはまだまだ先のようです.
振り返ってみると,私の場合は努力が報われなかったことのほうが多いようにも感じますが,かといって努力しないと何も起こらないのもまた現実で,仕事とプライベートの折り合いをつけるのはいつになっても難しいものです.その自問が浮かぶたびに(大体は実験の待ち時間)頭の中で堂々巡りをして,タイマーが鳴るとふと現実に戻り,「でも何とかやりくりするしかないか」と思い直して仕事をしています.「四十にして惑わず」の境地に達するのはまだまだ先のようです.
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