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皮膚腫瘍を診ることの大切さ
著者: 門野岳史1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科
ページ範囲:P.384 - P.385
文献購入ページに移動 皮膚腫瘍を専門にしてはや20有余年が過ぎた.当初は幾分成り行きで決めた専門であったが,やってみるとなかなか面白く,やりがいもあり,また少しばかり重宝がられて今日に至っている.皮膚腫瘍を診療の中心に据えた契機は,虎の門病院で働く機会を得たことであり,当時の部長であった大原國章先生の教えを受けたことであった.虎の門病院に行くかどうかについては一晩考えてから決めた覚えがあるが,折角なので手に職でもつけておこうくらいの気持ちだったような気がする.
虎の門病院ではさまざまな症例を経験した.それまでは腫瘍は何となく,切って,貼っておけば良いといった程度の認識しか持っていなかったが,腫瘍は1例1例が微妙に異なり,ちょっとした工夫で,結果が大きく変わってくるということは非常に驚きであった.また,臨床や病理の写真を撮るのも奥深いことがわかり,ただ単に撮るだけでは不十分で,撮影の目的を明確にし,できるだけ同じ角度で背景にも配慮して,撮影することなどを学んだ.ちょうどレーザー治療が盛んになりつつあった頃で,今では骨董品になってしまったルビーレーザーやダイレーザーを駆使したのも新鮮であった.こうして,同じ志を持った仲間と切磋琢磨する日々は自分にとって大変貴重なものであった.
虎の門病院ではさまざまな症例を経験した.それまでは腫瘍は何となく,切って,貼っておけば良いといった程度の認識しか持っていなかったが,腫瘍は1例1例が微妙に異なり,ちょっとした工夫で,結果が大きく変わってくるということは非常に驚きであった.また,臨床や病理の写真を撮るのも奥深いことがわかり,ただ単に撮るだけでは不十分で,撮影の目的を明確にし,できるだけ同じ角度で背景にも配慮して,撮影することなどを学んだ.ちょうどレーザー治療が盛んになりつつあった頃で,今では骨董品になってしまったルビーレーザーやダイレーザーを駆使したのも新鮮であった.こうして,同じ志を持った仲間と切磋琢磨する日々は自分にとって大変貴重なものであった.
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