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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科73巻7号

2019年06月発行

文献概要

症例報告

BCG接種後に生じた丘疹状結核疹の1例

著者: 向川早紀1 石浦信子1 藤井ひかり1 佐藤典子2 玉木毅1

所属機関: 1国立国際医療研究センター病院皮膚科 2国立国際医療研究センター病院小児科

ページ範囲:P.536 - P.540

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要約 6か月,女児.生後4か月にBCG(Bacille Calmette-Guerin)を接種した.接種1か月半後に顔面,両下肢に一部小水疱や膿疱を伴う丘疹が多発し,当院を受診した.全身状態は良好で,表在リンパ節の腫大はなく,血液生化学検査および胸部単純X線で異常所見はなかった.QFTも陰性であった.紅色丘疹の病理組織では,真皮浅層から中層に肉芽腫性変化とCD68陽性の組織球の集簇を認めた.Ziehl-Neelsen染色で抗酸菌は認めなかった.丘疹状結核疹と診断し,経過観察にて皮疹は自然消退した.本邦では近年,乳児期でのBCG接種が感染症法で定められ,予防接種後副反応の報告が増加しつつある.経過観察のみで皮疹が自然消退した症例も報告されているが,病型によっては病変の外科的切除や抗結核薬内服などの治療が必要となる症例もある.BCG接種後の小児を診察する際には副反応の存在を念頭に置き,治療法を選択することが必要である.

参考文献

1) 原 拓麿,森 雅亮:医学のあゆみ 244:57, 2013
2) 関根万里:Derma 183:51, 2011
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8) 松村奈津子,他:皮膚臨床 59:100, 2017
9) 葉山愛弥,他:皮膚臨床 56:1959, 2014
10) 渡邊恒輔,他:皮膚臨床 56:1964, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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