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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科74巻1号

2020年01月発行

症例報告

血管性浮腫様病変の病理組織学的検討を行った蕁麻疹様血管炎の1例

著者: 橋本安希1 永瀬浩太郎1 米倉直美1 白井礼子1 井上卓也1 成澤寛1

所属機関: 1佐賀大学医学部内科学皮膚科

ページ範囲:P.23 - P.28

文献概要

要約 48歳男性.2日前より発熱と,体幹および四肢の浮腫性紅斑,下顎の腫脹,紅斑が出現・持続し,当科を受診した.血液検査では炎症反応高値および赤沈の亢進がみられ,尿検査にて尿蛋白(2+),尿潜血(2+)と尿所見異常を伴っていた.体幹の浮腫性紅斑および血管性浮腫を疑わせる著明な下顎の腫脹それぞれからの皮膚生検を行ったところ,いずれも白血球破砕性血管炎の所見が得られた.臨床所見および病理組織学的所見より血管性浮腫様病変を伴った蕁麻疹様血管炎と診断した.ステロイドハーフパルス療法とステロイド内服を行い,皮膚所見および血液検査所見,尿所見はいずれも軽快した.蕁麻疹様血管炎患者に生じた蕁麻疹様病変と血管浮腫様病変よりそれぞれ血管炎の所見が得られた.

参考文献

1) 川名誠司:日皮会誌 125:2419, 2015
2) 三宅美帆,他:皮膚臨床 57:1267, 2015
3) 玉置邦彦(編):最新皮膚科学大系,3巻,中山書店,p268, 2003
4) 東 典子,他:皮膚科学 14:123, 2015
5) 古川福実,他:日皮会誌 127:340, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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