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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科74巻11号

2020年10月発行

文献概要

症例報告

尿膜管遺残症に併存した臍部悪性黒色腫の1例

著者: 大竹里奈1 渡邊憲1 高橋泰英2

所属機関: 1横浜市立みなと赤十字病院皮膚科 2高橋皮フ科クリニック

ページ範囲:P.903 - P.906

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要約 53歳,女性.初診2週間前に臍部の結節に気が付いた.臍部右壁に1.5×0.7cm大の広基性の暗紅色結節あり,ダーモスコピーでは色素ネットワークや色素小点・小球など色素性病変を示唆する所見は認められなかった.腹部・骨盤単純CTで尿膜管遺残症を疑う索状構造を認め,切除のため腹腔鏡下尿膜管摘出術臍形成術を行った.臍部の結節に関して病理組織では腫瘍細胞が胞巣状に増殖し,HMB-45,Melan-A,S100蛋白いずれも陽性であり,臍部原発悪性黒色腫と診断した.術後瘢痕部から2cm離して深部は腹膜まで含めた拡大切除を施行した.センチネルリンパ節生検の結果は陰性であった.以上より病期はpT4bN0M0,Stage ⅡCと診断した.臍部の結節では尿膜管遺残症を疑う所見が併存していても,悪性腫瘍を念頭に置き可能であれば生検を行い手術方法を検討すべきと考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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