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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科74巻3号

2020年03月発行

文献概要

症例報告

直腸癌の多発肺転移を契機に紅皮症化した重症落葉状天疱瘡の1例

著者: 山本真希1 村西浩二1 益田浩司2 太田矩義3 足立陽子3 曽我耕次4

所属機関: 1独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)神戸中央病院皮膚科 2京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学 3独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)神戸中央病院腎臓内科 4独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)神戸中央病院外科

ページ範囲:P.233 - P.238

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要約 65歳,男性.2011年より落葉状天疱瘡としてプレドニゾロンの少量内服で加療されていた.病勢は安定していたが,2017年5月より体幹と四肢に紅斑とびらんが出現し急速に増悪したため,当科を受診し入院となった.同時期に直腸癌の多発肺転移を合併したため,免疫グロブリン大量静注療法を施行したが,難治であり紅皮症となった.ステロイドパルス療法や週2回の二重濾過膜血漿交換療法を繰り返し行ったにもかかわらず重症化し,抗デスモグレイン1抗体価は29,600と異常高値を示した.血漿交換療法後の抗体価リバウンド現象と考え,3週間に1回の肺転移の化学療法に合わせて血漿交換療法と,その直後に免疫グロブリン大量静注療法を施行したところ,皮疹の改善がみられた.自験例は落葉状天疱瘡の悪化時と同時期に直腸癌の多発肺転移がみられ,重症化した誘因として,悪性腫瘍の関与が推測された.

参考文献

1) 渡邉美佳,他:皮膚病診療 35:501, 2013
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7) 山口道也,他:皮膚病診療 38:1077, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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