文献詳細
文献概要
増刊号特集 最近のトピックス2020 Clinical Dermatology 2020 4.皮膚疾患治療のポイント
再発性ヘルペスのPIT療法
著者: 安元慎一郎1
所属機関: 1安元ひふ科クリニック
ページ範囲:P.135 - P.138
文献購入ページに移動summary
2019年から,再発性の口唇ヘルペスおよび性器ヘルペスについて,抗ウイルス薬(ファムシクロビル)を前もって患者に処方しておき,再発の初期症状(前兆)を感じた時点で患者の判断で内服を開始して,治療に要する期間を短縮させるpatient-initiated-treatment(PIT療法)が使用可能となった.今回認可された治療法は通常のepisodic treatmentに使用する1日量よりも多量の抗ウイルス薬を短期間で2回のみ内服するone-day-treatmentであり,症状の軽症化と治癒までの期間の短縮を図ることができる.再発を繰り返す単純ヘルペスの患者では日常のquality of life(QOL)が低下しており,この治療法はその改善に向けた本邦では新しい予防的な治療法として,その効果に期待できるものと思われる.
2019年から,再発性の口唇ヘルペスおよび性器ヘルペスについて,抗ウイルス薬(ファムシクロビル)を前もって患者に処方しておき,再発の初期症状(前兆)を感じた時点で患者の判断で内服を開始して,治療に要する期間を短縮させるpatient-initiated-treatment(PIT療法)が使用可能となった.今回認可された治療法は通常のepisodic treatmentに使用する1日量よりも多量の抗ウイルス薬を短期間で2回のみ内服するone-day-treatmentであり,症状の軽症化と治癒までの期間の短縮を図ることができる.再発を繰り返す単純ヘルペスの患者では日常のquality of life(QOL)が低下しており,この治療法はその改善に向けた本邦では新しい予防的な治療法として,その効果に期待できるものと思われる.
参考文献
1) 浅田秀夫:目からうろこのヘルペス診療ハンドブック,南江堂,p5, 2017
2) 川島 眞,他:日臨皮会誌 35:488, 2018
掲載誌情報