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Derm.2020
電子カルテの功罪
著者: 加藤威1
所属機関: 1滋賀医科大学皮膚科
ページ範囲:P.138 - P.138
文献購入ページに移動 私が勤めている病院でカルテが完全電子化されてからもうすぐ10年になる.導入前は紙カルテと比べると入力に時間がかかったり,シェーマが書きにくかったりなど,1回の診療記録における情報量が減るのではないかと危惧していたが,慣れた今では手で書くよりもキーボードで打つほうがよほど早くなった.さらに紙カルテの頃には,達筆(?)な先生のカルテが読めなかったり,時には自分で自分のカルテが読めなかったりすることもあったが,電子カルテでは時に誤字脱字や変換間違いはあるもののとりあえずは読むことができ,読めないカルテを前に途方に暮れることもなくなった.紙カルテの頃にはその都度カルテを探し出して記載していたが,電子カルテの現在は端末さえあればどこからでもカルテ記載や内容参照ができるのは非常にありがたい.さらに,データウェアハウスを利用することで患者情報を横断的に検索することができるようになったというのは,臨床研究をするうえで大いに力になっている.
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