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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科74巻6号

2020年05月発行

文献概要

症例報告

頭部MRIで白質脳症を示し皮膚生検により神経核内封入体病の診断に至った2例

著者: 高宮城冴子1 宮川明大1 竹内紗規子1 崎山とも1 稲積豊子1 久住呂友紀2 服部英典2

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院皮膚科 2国家公務員共済組合連合会立川病院神経内科

ページ範囲:P.459 - P.465

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要約 症例1:78歳,女性.物忘れと見当識障害があり,頭部MRI T2強調像でテント上に白質病変を呈した.下腿と下腹部より皮膚生検を施行した.症例2:75歳,女性.認知症症状が進行し,頭部MRI FLAIR像で側脳室周囲に広汎に高信号域を認め,上腕より皮膚生検を施行した.両症例ともに,皮膚病理組織で線維芽細胞や汗腺細胞にp62またはユビキチン陽性の核内封入体を認め,神経核内封入体病(neuronal intranuclear inclusion disease:NIID)と診断した.NIIDは近年皮膚生検による診断方法が認知されるようになった神経変性疾患であり,皮膚科でも周知されるべきである.既報告例では下腿外果周囲の皮膚生検が推奨されているが,自験例の結果から,脂肪細胞や汗腺細胞が含まれていれば下腿外果周囲に限らず皮膚生検で結果が得られる可能性が高いと考えられた.

参考文献

1) Takahashi-Fujigasaki J, et al:Neuropathology 23:351, 2003
2) Lindenberg R, et al:Acta Neuropathol 10:54, 1968
3) Patel H, et al:J Neural Sci 67:57, 1985
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5) Sone J, et al:Nat Genet 51:1215, 2019
6) Sone J, et al:Neurology 76:1372, 2011
7) Sone J, et al:J Neurol Neurosurg Psychiatry 85:354, 2014
8) 曽根 淳,他:Brain and Nerve 69:5, 2017
9) 藤ヶ崎純子:Brain and Nerve 67:199, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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