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雑誌目次

雑誌文献

臨床皮膚科75巻10号

2021年09月発行

雑誌目次

今月の症例

胸腹部から背部に及ぶ巨大皮膚潰瘍を呈した壊疽性膿皮症の1例

著者: 小坂啓寿 ,   岸史子 ,   安田正人 ,   土岐清香 ,   栗山裕子 ,   石川真衣 ,   石渕裕久 ,   茂木精一郎 ,   石川治

ページ範囲:P.749 - P.754

要約 60歳台,男性.強迫性障害があり,引きこもり生活であった.初診6か月前より,臍部付近に排膿を伴う皮疹が出現.遠心性に拡大,潰瘍を形成した.初診時,胸腹部から背部にかけて,壊死を伴う巨大な潰瘍があり,臍や右乳頭も欠損していた.病理所見では,真皮上層や毛包周囲に好中球が稠密に浸潤しており,壊疽性膿皮症と診断した.基礎疾患はなく,シクロスポリン,ミノサイクリン内服により改善したところで,植皮を行い上皮化した.本邦で長径30cm以上の巨大潰瘍を呈した壊疽性膿皮症は自験例を含めて9例あり,多くは治療により良好な経過が得られているが,巨大潰瘍では感染リスクや,治癒後の瘢痕拘縮も懸念されるため,自験例のように壊疽性膿皮症の病勢が落ち着いたところでの外科的再建は治療選択肢の1つになると考えた.

症例報告

ATP2C1遺伝子に新規変異を同定したHailey-Hailey病の1例

著者: 川上かおり ,   下村裕

ページ範囲:P.755 - P.759

要約 57歳,男性.41歳時から体幹,四肢,腋窩,鼠径部などに夏季に増悪する紅斑,水疱,びらんが出現し,軽快増悪を繰り返していた.患者の父親もHailey-Hailey病だった.皮膚生検組織では表皮内の裂隙形成と棘融解細胞がみられたが,蛍光抗体直接法で表皮細胞間への免疫グロブリンおよび補体の沈着を認めなかった.患者の末梢血DNAを用いて遺伝子検査を行った結果,ATP2C1遺伝子のエクソン7にアミノ酸置換をきたす塩基置換をヘテロ接合型で同定したため,家族歴・臨床所見ともあわせて家族性良性慢性天疱瘡(Hailey-Hailey病)と確定診断した.同アミノ酸置換はわれわれが調べえた限りでは過去に報告されておらず,新規のミスセンス変異と考えられた.自験例のように遺伝子変異を同定することにより,将来的に遺伝子治療・再生医療を行う際に患者にとってきわめて重要な情報を提供しうると考える.

抗ヒスタミン薬による急性汎発性発疹性膿疱症の1例

著者: 戸澤貴久 ,   益川恵那 ,   津田憲志郎 ,   山中恵一

ページ範囲:P.761 - P.765

要約 49歳,女性.尋常性乾癬の既往歴はない.初診4日前から下腿の瘙痒感に対して,近医皮膚科で抗ヒスタミン薬の内服が開始された.全身に急速に紅斑が拡大し,39℃台の発熱もみられたため当院紹介受診となった.病理所見は真皮上層の血管周囲に好中球とリンパ球,好酸球が混じる炎症細胞浸潤がみられ,角層下膿疱を伴った.パッチテストはすべての薬剤で陰性であったが,薬剤リンパ球刺激試験にてフェキソフェナジンとビラスチンが陽性となり,臨床経過と合わせて同薬剤による急性汎発性発疹性膿疱症(acute generalized exanthematous pustulosis:AGEP)と診断した.抗ヒスタミン薬による薬疹は珍しいが,AGEPを含めて原因薬剤となりうることを念頭に置いておくことが望まれる.

関節症性乾癬患者に生じたメトトレキサートによる急性毒性の1例

著者: 山東優 ,   有沢友希 ,   菅原京子

ページ範囲:P.767 - P.772

要約 66歳,女性.関節症性乾癬に対して,2018年からメトトレキサート(MTX)を内服していた.2020年1月中旬に発熱と口唇びらん,皮膚びらんが出現した.血液検査では汎血球減少を伴っていた.MTXによる急性毒性と診断し,MTXを中止しステロイド内服投与にて治癒した.MTX急性毒性は汎血球減少と皮膚粘膜障害を生じる.発症誘因としてMTXの増量や非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal antiinflammatory drugs:NSAIDs)の使用,腎機能の低下がある.自験例では発症1週間前にNSAIDsの内服歴があり,発症の誘因になったと考えられる.本邦でも2018年11月より乾癬へのリウマトレックスが保険適用となり,今後皮膚科領域でも使用が増えてくると見込まれる.皮膚症状として生じるMTXの特徴的副反応を熟知しておく必要がある.

プラスグレル塩酸塩によるinterstitial granulomatous drug reactionの1例

著者: 嵩幸恵 ,   重原庸哉 ,   加藤峰幸

ページ範囲:P.773 - P.778

要約 73歳,男性.初診2年前より狭心症に対しプラスグレル塩酸塩(エフィエント®)が開始された.その1か月後,体幹瘙痒を伴う紅斑が出現した.初診時,顔面を除くほぼ全身に爪甲大ほどの浸潤を触れる紅斑が多発散在していた.生検で表皮真皮境界部の液状変性,真皮上層のリンパ球,好酸球浸潤を認め,膠原線維間に好酸球,組織球が浸潤していた.免疫染色で膠原線維間の浸潤細胞はCD68陽性.臨床経過,組織学的所見からinterstitial granulomatous drug reaction(IGDR)と診断した.内服薬は中止・変更しプレドニゾロン20mg内服開始.皮疹は緩徐に改善し,初診7か月後に消退した.DLSTでプラスグレル塩酸塩が陽性.IGDRは遅発性に生じる稀な薬疹で,組織学的に間質の膠原線維間に組織球や好酸球が浸潤する.原因薬の長期内服後に皮疹を生じる特徴から,詳細な薬歴が必要だが,しばしば被疑薬の同定が困難となる.原因薬はさまざまだが,プラスグレル塩酸塩は自験例が初めてであり文献的考察を加え報告する.

塩酸バンコマイシンにより誘発された線状IgA水疱性皮膚症の1例

著者: 新屋光一朗 ,   佐々木駿 ,   張田修平 ,   井藤遥 ,   中村華子 ,   北島真理子 ,   渡辺秀晃 ,   末木博彦 ,   石井文人 ,   橋本隆

ページ範囲:P.779 - P.783

要約 84歳,男性.蜂窩織炎に対し塩酸バンコマイシンを含む抗菌薬を投与中に軀幹・四肢に紅斑を生じ水疱・血疱を伴った.薬疹,水疱症を疑い生検した.組織では表皮下水疱を認め,水疱内や真皮浅層に好中球主体の炎症細胞浸潤を認めた.CLEIA法で抗BP180 NC16A抗体は陰性,蛍光抗体直接法でIgAが表皮基底膜部に線状に沈着.1M食塩水剝離ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法ではIgAが剝離皮膚表皮側に反応.免疫ブロット法ではLAD-1に対するIgA抗体を認めた.以上より塩酸バンコマイシンに誘発された線状IgA水疱性皮膚症と診断した.塩酸バンコマイシンを中止し,ニコチン酸アミド,塩酸ミノサイクリンを内服し軽快.再発はなかった.薬剤誘発性の線状IgA水疱性皮膚症は,被疑薬を中止し適切な治療を行えば速やかな軽快を期待できるが,標的抗原は多岐にわたり稀な疾患であるので,血清および蛍光抗体法を用いた詳細な検討が必要と考えられた.

Spiny keratodermaの1例

著者: 千葉広夢 ,   塚田全 ,   相場節也

ページ範囲:P.785 - P.788

要約 69歳,男性.心筋梗塞,間質性肺炎の既往あり.3年前より両手掌に棘状の突起を認めた.増加傾向にあり当科受診.両手掌から手指に1mm大の角化性丘疹が多発していた.瘙痒や疼痛などの自覚症状は伴わなかった.組織学的には,不全角化を伴った角柱を認め,直下の表皮はやや陥凹し,顆粒層の減少を伴っていた.異常角化や空胞変性はみられなかった.以上よりspiny keratodermaと診断した.過去の報告よりデルマドロームの可能性も考え,全身検索を行ったが悪性腫瘍を疑う所見は認めなかった.10%サリチル酸ワセリン外用を試したが症状は不変であった.Spiny keratodermaは自覚症状に乏しく見逃されていることも多い疾患である.デルマドロームとして発症する可能性も示唆されており,発見した際には全身検索を検討する必要がある.

頸部と顔面に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例

著者: 小森寛之 ,   堀田恵理 ,   荒川幸保 ,   大下彰史 ,   加藤則人

ページ範囲:P.789 - P.793

要約 32歳,女性.初診の約4週間前より右頸部に集簇する白色斑を自覚した.初診の約2週間前に近医を受診し,精査および加療目的に当院を紹介され受診した.初診時,前頸部に白色丘疹および白色斑が集簇していた.病理組織学的に,基底層の液状変性,膠原線維の増生,均質化,真皮上層の血管周囲と間質に炎症細胞浸潤を認めたことより,硬化性萎縮性苔癬と診断した.自験例では,皮疹の新生に機械的刺激が関与していた可能性が考えられた.ステロイド外用剤の塗布を開始したところ,約3か月で皮疹は扁平化,軟化したが,顔面へわずかに拡大傾向であった.外陰外硬化性萎縮性苔癬に対するステロイド外用剤は,有効性に乏しいといわれているが,皮疹が頸部,顔面に生じた症例について過去の報告を検討したところ,治療に良好に反応する傾向があった.

小児の汎発性環状肉芽腫の1例

著者: 村岡真季 ,   黒沼亜美 ,   濱中美希 ,   関東裕美 ,   林健 ,   石河晃

ページ範囲:P.795 - P.800

要約 7歳,女児.2019年7月中旬に四肢に瘙痒を伴う丘疹が出現し,その後全身に拡大した.近医皮膚科で診断不明として,当科紹介受診となった.顔面・体幹・四肢に紅色丘疹が散在性に多発しており,黄色肉芽腫やLangerhans組織球症を鑑別に挙げ,皮膚生検を施行した.変性した膠原線維を取り囲む組織球の浸潤がみられ,ムチン沈着を伴っており環状肉芽腫と診断した.トラニラスト内服とステロイド外用で初診から4か月後に皮疹は平坦化,色素沈着化した.汎発性環状肉芽腫は限局型と比べ典型的な環状皮疹を呈さないことが多く,特に小児では臨床診断に難渋することが多い.今回の症例を振り返るとほとんどの皮疹は丘疹であったが左肘に1か所小さな環状を呈するものがあり,参考となる所見であった.汎発性環状肉芽腫では環状皮疹と丘疹の混合型も比較的多いため,全身の皮疹をよく観察して環状の皮疹を1つでも見つけることが臨床診断の手掛かりになると考えた.

小児に生じた多発皮膚顆粒細胞腫の1例

著者: 矢嶋真希子 ,   山本晋也 ,   中井康雄 ,   波部幸司 ,   中村保夫 ,   山中恵一

ページ範囲:P.801 - P.805

要約 10歳,男児.初診2年前に左肩甲部に皮下小結節を自覚.前医での切除生検病理組織検査にて顆粒細胞腫と診断された.2年後に後頸部と右腰部に新たな皮下小結節が出現したため,精査加療目的に当科紹介となった.後頸部に5×5mm,右腰部に10×5mmの皮下小結節を触知した.摘出術施行し,病理組織学的にいずれの腫瘍もHE染色において胞体内に好酸性顆粒を有する比較的大型の細胞を認め,免疫染色にてNSE,CD-68,S100蛋白が陽性であり顆粒細胞腫と診断した.顆粒細胞腫は中年に好発し,単発が多く,小児例,多発例はきわめて稀である.顆粒細胞腫を認めた場合は,他部位への発生がないか全身を定期的に観察することが重要であり,小児の場合は保護者による観察が必要である.なかには悪性のものがあり,臨床診断が困難な皮下腫瘍の場合は組織検査を含めた鑑別が重要となる.また,Noonan症候群やNF1との合併の報告もあり留意が必要である.

仙尾部滑液包炎の3例

著者: 長谷川道子 ,   堀内あゆみ ,   田村敦志

ページ範囲:P.807 - P.811

要約 症例1:69歳,女性.初診8か月前の転倒後より臀部に隆起が出現.症例2:51歳,女性.小児期より尾骨の突出あり.初診1か月前より誘因なく臀部に隆起が出現.症例3:13歳,女性.初診半年前に転倒し臀部を強打した後より臀部に隆起が出現.いずれも仙尾部に波動を伴う腫瘤があった.MRIで囊腫像を認め,穿刺にて淡紅色漿液性の液体を吸引し,仙尾部滑液包炎と診断した.発症の要因として打撲などの直接外力と仙尾骨部への繰り返す機械的刺激が考えられた.滑液包炎は整形外科で扱われることが多いが,皮下発生例は皮膚科を受診することも少なくない.仙尾部滑液包炎の国内外論文報告例は自験例を含め30例と少数であるが,臀裂部正中の囊腫状皮下腫瘤をみた際には鑑別疾患の1つとして皮膚科医も認識しておく必要がある.

幼少期から粘液腫切除を繰り返し遺伝子診断で確定したCarney complexの1例

著者: 山﨑絵美 ,   西宮愛望 ,   浅野雅之 ,   菊地克子 ,   保坂正美 ,   相場節也

ページ範囲:P.813 - P.818

要約 55歳,女性,生後6か月より皮膚腫瘍切除を繰り返し,粘液腫の診断を受けていた.幼少時より口唇,眼瞼周囲の点状の色素沈着がみられ,心臓粘液腫や軟部組織発生粘液腫を発症した.臨床経過より他科でCarney complexを疑われ,皮膚病変の精査のため当科を紹介受診した.顔面の色素斑より皮膚生検を施行し,病理組織では本症でみられる点状皮膚色素沈着に矛盾しない像であった.44歳時に切除された右腋窩の皮下腫瘍は病理組織像で粘液腫であった.以上より診断基準を満たし,Carney complexと診断した.その後,本人の強い希望があり遺伝子検査を施行し,PRKAR1A遺伝子に欠失変異を認めた.本疾患は心臓粘液腫などの心疾患を合併することが多く,合併の有無が予後に関わる.皮膚症状で本疾患が疑われる場合,全身の精査や他科との連携が重要である.

治療

当科における陥入爪治療症例の検討

著者: 脇絵麻 ,   新井美帆 ,   新井康介

ページ範囲:P.819 - P.824

要約 2014年10月〜2019年9月の5年間に,当科において陥入爪治療(アクリル人工爪法またはアクリルガター法)を実施した170例を臨床的に検討した.患者の年齢は平均40.2歳で,男女差はなかった.部位は左右の母趾が98.8%を占めていた.原因は深爪が半数を占め,ほかに外傷,分子標的治療薬の副作用,医原性が挙げられた.アクリル人工爪法またはアクリルガター法を施行し,平均15.2日で疼痛消退および肉芽縮小が得られた.陥入爪は爪甲が爪郭を損傷した状態で,深爪が背景となり外力が加わることで生じる.フェノール法は即効性を期待できる治療だが術後に不可逆的な変形を残すことがあり,今回の検討の結果からは可能な限り自己爪甲を温存できるアクリル人工爪法またはアクリルガター法で治癒を目指すべきであると考えられた.

マイオピニオン

オールド・ルーキーの告白

著者: 堺則康

ページ範囲:P.746 - P.747

1. はじめに
 私は,研修医時代から16年間勤めた日本医科大学皮膚科を2010年に退職し,大学時代の元同僚2名とともに,東京都大田区に「希望ヶ丘すずらん皮膚科クリニック」を新規開設しました.そして,院長を約10年間務めました.クリニックの運営は,順調だったと思います.同じく2010年から,東京医科大学皮膚科学分野の非常勤講師として勤務させていただきました.その後,2020年4月から,原田和俊主任教授のもと,常勤の准教授を務めさせていただいています.
 人によっては,「何ごとか」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません.継承でもなく,自らで一から立ち上げたクリニックがうまく回っていたのに,また大学に勤務するなんて,どんな奇特な人だと思われるかもしれません.しかし,そんなことはありません.先例として,東邦大学医療センター大森病院の瓜田純久先生(現病院長)は,一度ご開業されたのちに,クリニックを閉院され,改めて総合診療・救急医学講座に入られたと伺っています.世の中には,進行中の仕事が問題なく進んでいても,何らかの次のステップへ歩むことをよしとする人もいます.
 しかしながら,大半の人が歩むキャリア・ルートとは逆行しているのも事実だと思います.今回は,その自分の経験についてお話ししたいと思います.

連載 Clinical Exercise・169

考えられる疾患は何か?

著者: 高木奈緒

ページ範囲:P.743 - P.744

症例
患 者:27歳,女性
主 訴:体幹の瘙痒を伴う環状紅色局面
既往歴:神経性食思不振症で精神科に受診歴があるが,定期受診はせず,未治療.
現病歴:初診の約4か月前から,体幹,頭部に瘙痒,鱗屑を伴う紅斑が多発し,前医を受診した.神経性食思不振症の既往があり,未治療であったため,微量元素欠乏による皮膚炎,乾癬などの炎症性角化症を疑われ,ステロイド外用剤で治療されていた.しかし,徐々に皮疹が拡大してきたため,当科を紹介され受診した.
現 症:辺縁に鱗屑を伴う環状紅色局面が体幹に多発し,中心部は褐色調を呈していた(図1a,b).

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目次

ページ範囲:P.739 - P.739

欧文目次

ページ範囲:P.741 - P.741

文献紹介

ページ範囲:P.765 - P.765

次号予告

ページ範囲:P.827 - P.827

あとがき

著者: 本田哲也

ページ範囲:P.830 - P.830

 本年4月より,編集委員を担当させていただくことになりました.まだまだ不慣れではありますが,精一杯取り組んで参りますので,どうぞよろしくお願い申し上げます.
 編集委員として,「生の」原稿を見させていただくと,自分が初めて書いた論文症例のことを思い出します.私にとっての初めての論文症例は,高圧エアレススプレーガンによって指尖に難治性潰瘍形成をきたした症例です.この皮膚障害は,受傷孔は針穴ほどのごく小さなものですが,高圧で噴射された内容物が組織深くまで浸透し,見た目をはるかに超えた障害が徐々に生じるため,初期治療と十分な経過フォローが重要となります.担当したときはそういったことは全く知らず,またあまり考えもせず,ただただ先輩医師に言われた処置をしていただけでした.手術が終わり潰瘍が治癒して,いざ学会・論文発表を命ぜられて,ようやく初めて調べるといったありさまでした.今現在,医局の若い先生に向かって,担当症例について言われたことだけではなく,自分で教科書的なこと,文献的なこともいろいろ調べるよう言ったりしてますが,自分自身が到底そんなことができていなかったということは,全く棚に上げています.また,論文の作成過程も,今考えると相当悲惨だったように思います.詳細は割愛しますが,….

基本情報

臨床皮膚科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1324

印刷版ISSN 0021-4973

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