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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻12号

2021年11月発行

症例報告

ローヤルゼリーにより生じたアナフィラキシーの1例

著者: 新谷友香1 峠岡理沙2 金久史尚2 益田浩司2 加藤則人2

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学 2京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学

ページ範囲:P.959 - P.962

文献概要

要約 23歳,女性.初診5か月前に梅干し,サプリメントを摂取して20分後に咽頭違和感,呼吸苦,眼瞼浮腫,体幹の蕁麻疹が出現した.近医にてアナフィラキシーと診断され,加療を受けた.精査目的に当科を紹介され受診した.プリックテストにて,サプリメントで陽性を認めた.成分別にプリックテストを施行したところ,ローヤルゼリーで陽性を認め,ローヤルゼリーによるアナフィラキシーと診断した.サプリメントは初回摂取であったが,過去にローヤルゼリー含有製品の摂取歴があり,それにより感作に至ったと考えた.ローヤルゼリーによるアレルギーはまだ報告例は少ないが,ローヤルゼリーはサプリメント・健康食品として人気が高く,カプセル製剤,ドリンク剤,化粧品などさまざまな分野に用いられていることから,今後アレルギーの報告が増える可能性がある.

参考文献

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8) Paola F, et al:Case Rep Med 2014:941248, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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