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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 1.最近話題の皮膚疾患

Bird-egg症候群

著者: 米澤栄里1 加藤敦子1

所属機関: 1大阪回生病院皮膚科

ページ範囲:P.23 - P.27

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Bird-egg症候群は鳥の羽毛や糞を吸入することで感作され,鶏肉や卵黄にて即時型の食物アレルギー症状を起こすクラス2食物アレルギーの1つとされる.海外での報告が中心で,本邦ではGal d5陽性の確定診断された症例報告は自験例含め3例あるのみである.鶏卵アレルギーは一般的に乳幼児期に性差なく発症し,学童期までに耐性を獲得することがほとんどであるが,bird-egg症候群では成人女性に発症することが多い.本邦では,まだ認知度は低く,単なる成人発症の卵アレルギーとして見落とされている症例も多く存在すると推察され,bird-egg症候群の概念を多くの医師が共有していくことが大変重要だと考える.

参考文献

1) Quirce S, et al:Allergy 56:754, 2001
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13) 一般社団法人 日本養鶏協会:養鶏関係者の高病原性鳥インフルエンザ感染防御のための留意点,入手先〈http://www.jpa.or.jp/news/item/2004/03/15/040315_3.html〉(参照2019-11-25)
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15) Frank B Gill:鳥類学,原書第3版,新樹社,p108, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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