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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 4.皮膚疾患治療のポイント

乾癬治療の新規生物学的製剤:チルドラキズマブ

著者: 今福信一1

所属機関: 1福岡大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.111 - P.114

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チルドラキズマブ(tildrakizumab,商品名イルミア®,サンファーマ株式会社)は本邦では10番目に乾癬の保険適用を取得した生物学的製剤である.本剤はIL-23p19分子に対するヒト化モノクローナルIgG1抗体で,同分子を標的とした抗体としては本邦では3番目の製剤となる.適用病名は既存治療で効果不十分な尋常性乾癬となっており,関節症性乾癬(乾癬性関節炎),膿疱性乾癬,乾癬性紅皮症の適用がない点に注意が必要である.承認用量は100mgで剤形はシリンジ製剤,投与方法は皮下注射で,投与間隔は初回投与後4週間で2回目,以後12週間隔の投与となる.国際共同第3相試験の結果では承認用量の100mgで主要評価項目である12週でのPASI75が63.8%(プラセボ5.8%),PASI90が34.6%(プラセボ2.6%),PASI100が13.9%(プラセボ1.3%),PGA0,1達成率が60.8%(プラセボ7.1%)であった.副作用はこのクラスで未知のものはみられておらず,使いやすい12週間隔投与の薬剤として乾癬治療に有用と考えられる.

参考文献

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8) Bayaraa B, et al:J Dermatol 46:389, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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