icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 4.皮膚疾患治療のポイント

コリン性蕁麻疹の発汗刺激療法

著者: 箕輪智幸1

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.120 - P.124

文献購入ページに移動
コリン性蕁麻疹は,膨疹を誘発させないために発汗刺激を避けることが必要とされる.一方で,定期的な発汗刺激がコリン性蕁麻疹の症状をむしろ軽減させうることが経験的に知られている.しかしながら,発汗刺激の有効性を支持するものは少数の症例報告しかなくエビデンスに乏しいのが現状である.われわれは,コリン性蕁麻疹患者への治療として,運動や入浴などによる定期的な発汗刺激を治療の一環として取り入れてきた.過去6年間のコリン性蕁麻疹27例について,発汗刺激療法の有効性に関して後方視的に解析を行ったところ,発汗刺激療法を行った群が,行っていない群と比べ良好な結果を示すことを明らかにした.現在,コリン性蕁麻疹には複数の病型が知られているが,病型ごとに発汗刺激療法の是非,適切な負荷強度や頻度などについてより詳細に検討していく必要がある.

参考文献

1) Fukunaga A, et al:Clin Auton Res 28:103, 2018
2) Minowa T, et al:Dermatol Ther 33:e13647, 2020
3) 山岸知生,他:臨皮 55:9, 2001
4) 白石 研,他:西日皮膚 69:359, 2007
5) 鈴木弘実:日皮会誌 124:2627, 2014
6) Kobayashi H, et al:Dermatology 204:173, 2002
7) Munetsugu T, et al:J Dermatol 44:394, 2017
8) Washio K, et al:J Dermatol Sci 85:135, 2017
9) Kozaru T, et al:Allergol Int 60:277, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら