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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 4.皮膚疾患治療のポイント

美容医療に携わる5関連学会による美容医療診療指針—主としてシミ,肝斑への介入について

著者: 山田秀和12

所属機関: 1近畿大学奈良病院皮膚科 2近畿大学アンチエイジングンセンター

ページ範囲:P.130 - P.134

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日本美容外科学会JSAS,日本美容皮膚科学会,さらにそれぞれの基盤学会である日本形成外科学会,日本皮膚科学会,さらに美容クリニック中心の日本美容外科学会JSAPSの5学会が合同して,日本の美容医療の合併症の実態調査と診療指針の作成が行われた.シミ,シワ,タルミ,乳房増大,について治療指針が初めて示された.13のクリニカルクエスチョンを選び,推奨度が示された.推奨度からは,シミ(日光黒子)のレーザー・光治療,顔のシワ治療へのヒアルロン酸製剤注入,顔面の表情ジワへのボツリヌス菌毒素製剤使用,乳房増大術に脂肪注入の4つで推奨度は1で,非吸収性フィラー製剤の注入は,顔のシワ治療も乳房増大の場合も注入が勧められないとなっている.一方,推奨度が高くないものも多い.これは,美容医療は老化関連疾患の治療を目標としているため,治療効果の判定基準となるべき老化のステイジング(分類)がまだ十分なされていないことから,治験のエンドポイント設定が不十分なためエビデンスの作成が十分でないことが挙げられる.

参考文献

1) 日本美容外科学会会報2020 Vol.42特別号 美容医療診療指針.https://www.zenniti.com/f/b/show/b01/1268/zc01/8.html.
2) Khaltourina D, et al:Ageing Dev 189:111230, 2020
3) WHO|International Classification of Diseases, 11th Revision(ICD-11), 2019
4) Bobrov E, et al:Aging 10:3249, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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