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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 5.皮膚科医のための臨床トピックス

皮膚リンパ腫診療ガイドライン2020

著者: 大塚幹夫1

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.158 - P.160

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2020年に皮膚リンパ腫診療ガイドラインが改訂された.最も頻度が高い病型である菌状息肉症・セザリー症候群に関しては,日常臨床で治療選択に苦慮することが多い局所療法抵抗性の早期菌状息肉症や進行期菌状息肉症に対する全身療法の選択を取り上げた.早期菌状息肉症の全身療法としてはインターフェロン-γやベキサロテンが候補になるが,それぞれ投与方法や有害事象が異なるため,患者の状態に応じた選択が望ましい.進行期菌状息肉症に対して,従来はエトポシドなどの単剤化学療法が選択されることが多かったが,長期の奏効が期待できないため,まずはインターフェロン-γやベキサロテンなどが考慮される.また,ブレンツキシマブ ベドチンはCD30陽性の末梢性T細胞リンパ腫に対して承認されたことから,他の治療に抵抗性の進行期菌状息肉症では治療の選択に入ってくる.

参考文献

1) 菅谷 誠,他:日皮会誌 122:1513, 2012
2) 大塚幹夫,他:日皮会誌 130:1347, 2020
3) Sugaya M, et al:J Dermatol 41:50, 2014
4) 石原和之:Skin Cancer 8:352, 1993
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6) Hamada T, et al:J Dermatol 44:135, 2017
7) Kaye FJ, et al:N Engl J Med 321:1784, 1989
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9) Kaplan EH, et al:J Natl Cancer Inst 82:208, 1990
10) Duvic M, et al:J Clin Oncol 19:2456, 2001
11) Kogge A1, et al:Acta Derm Venereol 95:72, 2015
12) Wada H, et al:J Dermatol 39:823, 2012
13) Prince HM, et al:Lancet 390:555, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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