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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科75巻5号

2021年04月発行

文献概要

増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021 5.皮膚科医のための臨床トピックス

メポリズマブの再発性難治性好酸球性多発血管炎性肉芽腫症への効果

著者: 川上民裕1

所属機関: 1東北医科薬科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.165 - P.168

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メポリズマブは,IL-5に対するヒト化モノクローナル抗体である.好酸球表面に発現するIL-5受容体へのIL-5結合を阻止する.小児気管支喘息に続いて2018年,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)への適応疾患拡大が承認された.その基盤となった臨床研究が,無作為化,二重盲検,プラセボ対照,並行群間,多施設共同の国際ランダム化比較試験のMIRRA試験である.メポリズマブ群(300mg/4週)とプラセボ群を,既存の治療であるプレドニゾロン(PSL)に追加併用(add-on試験・上乗せ試験)し,効果の相違を比較した試験の詳細を解説した.寛解定義1がBVAS=0かつPSL4.0mg/日以下,寛解の定義2がBVAS=0かつPSL7.5mg/日以下,とされ,その両方ともメポリズマブ群が有効であった.この試験から既存治療に抵抗性のEGPAの寛解導入治療において,メポリズマブ追加投与の効果が証明された.最新のガイドラインはこの効果を記載した.

参考文献

1) Wechsler ME, et al:N Engl J Med 376:1921, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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