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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科76巻13号

2022年12月発行

文献概要

症例報告

脊髄刺激療法にて疼痛が激減した両下腿カルシフィラキシスの1例

著者: 中村賢人1 大林三裕佳1 古橋卓也1 柴田純平2

所属機関: 1春日井市民病院皮膚科 2藤田医科大学麻酔・侵襲制御医学講座

ページ範囲:P.1117 - P.1122

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要約 45歳,女性.ループス腎炎による慢性腎不全で透析通院中である.2020年7月より右下腿に1cm大の潰瘍を認めた.カデキソマーなどの外用剤を使用するも潰瘍は拡大した.難治性皮膚潰瘍として皮膚生検し,カルシフィラキシスと診断した.同年12月,倫理委員会承認の下,入院でチオ硫酸ナトリウムなどの治療を追加するも潰瘍の改善は乏しく,2021年2月には左下腿にも新生潰瘍が出現した.疼痛コントロールは非オピオイド鎮痛薬のみでは不良となり,麻薬を追加した.麻薬追加後は疼痛軽減するも,麻薬使用で退院が困難となった.さらなる疼痛コントロール目的に,同年3月に脊髄刺激療法を開始した.脊髄刺激療法開始後は疼痛が激減し,麻薬使用を中止することができ,同月退院となった.6か月経過した現在潰瘍の拡大は止まっており,疼痛コントロールは良好である.脊髄刺激療法はカルシフィラキシスによる難治性疼痛コントロールの手段として有用であると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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