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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022 1.最近話題の皮膚疾患
Antiplakin dermatosis
著者: 大磯直毅1
所属機関: 1近畿大学奈良病院皮膚科
ページ範囲:P.38 - P.41
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腫瘍随伴性天疱瘡は,水疱,びらん,多型紅斑様皮疹,扁平苔癬様皮疹など多彩な皮膚粘膜病変,悪性腫瘍や血液系疾患などの良性腫瘍合併,抗エンボプラキン抗体と抗ペリプラキン抗体陽性,蛍光抗体直接法でIgG・C3の表皮細胞間沈着陽性,ウサギ膀胱移行上皮を用いた蛍光抗体間接法でIgGの表皮細胞間沈着陽性などを特徴とする.腫瘍随伴性天疱瘡様皮膚粘膜病変を呈し,抗エンボプラキン抗体と抗ペリプラキン抗体陽性を認めるも,悪性腫瘍などの合併がなく,蛍光抗体直接法,間接法とも陰性の症例を経験し,antiplakin dermatosisとして報告した.現時点では詳細な病態は不明であり,今後の症例の集積と病態解明が期待される.
腫瘍随伴性天疱瘡は,水疱,びらん,多型紅斑様皮疹,扁平苔癬様皮疹など多彩な皮膚粘膜病変,悪性腫瘍や血液系疾患などの良性腫瘍合併,抗エンボプラキン抗体と抗ペリプラキン抗体陽性,蛍光抗体直接法でIgG・C3の表皮細胞間沈着陽性,ウサギ膀胱移行上皮を用いた蛍光抗体間接法でIgGの表皮細胞間沈着陽性などを特徴とする.腫瘍随伴性天疱瘡様皮膚粘膜病変を呈し,抗エンボプラキン抗体と抗ペリプラキン抗体陽性を認めるも,悪性腫瘍などの合併がなく,蛍光抗体直接法,間接法とも陰性の症例を経験し,antiplakin dermatosisとして報告した.現時点では詳細な病態は不明であり,今後の症例の集積と病態解明が期待される.
参考文献
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