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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
2.皮膚疾患の病態
文献概要
summary
皮膚における恒常性の破綻は炎症の長期化や表皮細胞の過増殖,分化異常を引き起こし,乾癬やアトピー性皮膚炎など慢性の炎症性皮膚疾患の引き金になると考えられる.本稿ではエピジェネティクス制御因子として知られるATP依存性クロマチンリモデリング複合体Mi-2β/NuRDに着目し,皮膚の恒常性維持,および外的ストレス応答における表皮Mi-2βの役割について概説する.Mi-2βがエピジェネティクスを介して,炎症性皮膚疾患の病態に寄与するメカニズムについて考えたい.
皮膚における恒常性の破綻は炎症の長期化や表皮細胞の過増殖,分化異常を引き起こし,乾癬やアトピー性皮膚炎など慢性の炎症性皮膚疾患の引き金になると考えられる.本稿ではエピジェネティクス制御因子として知られるATP依存性クロマチンリモデリング複合体Mi-2β/NuRDに着目し,皮膚の恒常性維持,および外的ストレス応答における表皮Mi-2βの役割について概説する.Mi-2βがエピジェネティクスを介して,炎症性皮膚疾患の病態に寄与するメカニズムについて考えたい.
参考文献
1) Apostolou E and Hochedlinger K:Nature 502(7472):462, 2013
2) Tong JK, et al:Nature 395(6705):917, 1998
3) Zhang J, et al:Nat Immunol 13:86, 2011
4) Kashiwagi M, et al:Development 134:1571, 2007
5) Shibata S, et al:J Exp Med 217:jem.20182402 2020
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