icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科76巻6号

2022年05月発行

文献概要

マイオピニオン

小水常流如穿石

著者: 藤本徳毅1

所属機関: 1滋賀医科大学皮膚科

ページ範囲:P.394 - P.395

文献購入ページに移動
 今後の抱負,というテーマで原稿依頼をいただきましたので,思うところをつらつらと書いてみたいと思います.
1. 皮膚科の大きな可能性
 どうして皮膚科を選んだのですか,と医学部の学生さんに尋ねられることがあります.学生時代には膠原病がなぜか気になる存在でした.皮膚科のカラーアトラスに膠原病疾患の写真が多く掲載されていたため,皮膚科に入ったら膠原病を診れるのか,なんて何の根拠もなく思っていました.また,皮膚科の入局説明会で,研究って面白いですか,と先輩に尋ねたところ,研究は大変だけど知的好奇心をくすぐられるよ,と言われたのが印象に残っていました.そのような理由で皮膚科を選んだ気がしますが,皮膚科に入局してみると,皮膚生検で診断はするけど膠原病の治療は内科に任せ,縫縮と植皮以外の手術は外科に依頼している,という状況でした.診断だけでなく治療も皮膚科でもっとしたらいいのに,と思っていましたが,他施設や他科に研修に行くほどの熱意もなく,研修医の2年間はあっという間に過ぎ去ってしまいました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?