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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科76巻6号

2022年05月発行

文献概要

症例報告

定期的な心電図検査で皮膚病変に遅れて生じた心病変を診断しえたサルコイドーシスの1例

著者: 北嶋友紀1 山﨑文和1 谷崎英昭1 岡本祐之1 竹花一哉2

所属機関: 1関西医科大学皮膚科学講座 2関西医科大学内科学第二講座

ページ範囲:P.439 - P.444

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要約 48歳,男性.縦隔リンパ節腫脹があり,サルコイドーシスを疑われ当科を受診した.顔面全体に示指頭大の浸潤を触れる結節が多発していた.皮膚生検で非乾酪壊死性類上皮細胞肉芽腫を認め,サルコイドーシスと診断した.初診時およびその後半年ごとの定期受診時に胸部自覚症状や心電図異常はなかったが,初診から5年後に運動時の動悸と右脚ブロックが出現し,Holter心電図で房室ブロックを認めた.MRI,FDG-PET所見からサルコイドーシスの心臓病変と診断し,プレドニゾロン30mg/日から漸減治療を行った.1か月後には心電図,FDG-PETとも正常になり,現在,心臓病変の再燃はなく皮膚病変も軽快している.サルコイドーシスの臓器病変は異時性に出現することがあり特に心病変は予後を左右するため,皮膚病変の治療中でも心症状に関する問診,心電図等の検査を定期的に行うことが望ましいと考える.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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