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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科78巻5号

2024年04月発行

Derm.2024

買って良かったもの,双眼ルーペ

著者: 横山恵美1

所属機関: 1獨協医科大学埼玉医療センター皮膚科

ページ範囲:P.27 - P.27

文献概要

 医師となってからあっという間に時が経ち,周囲に恵まれて今も主に手術を多く行う機会を得ることができ,日々楽しく過ごしています.ダーモライト,数々の良書もありますが,皮膚科医になり最も買って良かったと思っているものは,双眼ルーペです.専門医を取得した後くらいから主に手術に携わるようになり,上司の真似をして倍率2.5倍,焦点距離は45 cmのものを購入しました.値段はセットで20万円弱.安定を考えてゴーグルタイプではなく,ヘッドバンドを使用していますが,ずれたりせずに快適です.気になる点はゴーグルタイプより大きいので持ち運びしにくいところと,時々ヘッドバンドを締めすぎて長時間の作業をすると頭痛がする点です.倍以上の値段のものもありますが,現状に満足して使っています.裸眼と比較すると見える世界が違い,小さな病変の切除時に狙ったところを切開し,細かい出血点を見るときや,縫合時の微妙な段差なども調節しながら手術ができます.もちろん手が追い付かないと宝の持ち腐れですが,そこは日々鍛錬です.最近は後輩の先生の助手をすることも増えましたので,医局で共有の双眼ルーペを購入してもらい細かな手術をするときは使ってみるように勧めています.「すごくよく見えます.裸眼とは違いますね」などと言われると,この楽しさを共有できていると思えて嬉しくなります.また,後輩の先生がどんどん手術が上手になる姿を見て嬉しい反面,自分もまだまだ張らなければとも思います.仕事をしているといろいろなことがありますが,これからも手術のみならず医師としてさらに進歩したいですし,はたしてこれをいつまで続けられるかはわかりませんが,こういうちょっとした楽しい気持ちを忘れずに細く長くやっていければと思っています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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