icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科78巻5号

2024年04月発行

増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024

5.皮膚科医のための臨床トピックス

Stevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死症の予後とCRISTEN(clinical risk score for toxic epidermal necrolysis)

著者: 濱菜摘1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科

ページ範囲:P.155 - P.158

文献概要

summary
重症薬疹であるStevens-Johnson症候群(Stevens-Johnson syndrome : SJS)/中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis : TEN)の本邦の死亡率は近年も高い.早期診断と予後予測による適切な治療が必要である.既存の予後予測スコアであるSCORTENは血液ガス測定を含めた変動しやすい指標から構成されており実臨床で使用しにくい側面がある.一方,最近本邦のSJS/TEN全国調査の結果をもとに作成されたCRISTENは年齢,表皮剝離面積,悪性腫瘍の合併,糖尿病,腎機能障害,細菌感染症,心疾患,薬疹の原因薬としての抗菌薬の使用,眼・口・陰部3部位すべての粘膜障害,ステロイド全身投与治療歴といった臨床所見および既往歴からのみなる10項目で構成されている.さらにCRISTENは本邦症例のみならず国際検証でも高い精度で有用性が確認されており,今後の実臨床への応用が望まれるスコアである.

参考文献

1)Sunaga Y, et al : J Dermatol Sci 100 : 175, 2020
2)Bastuji-Garin S, et al : J Invest Dermatol 115 : 149, 2000
3)Torres-Navarro I, et al : J Eur Acad Dermatol Venereol 34 : 2066, 2020
4)Hama N, et al : J Allergy Clin Immunol Pract 11 : 3161, 2023

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら