文献詳細
増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
5.皮膚科医のための臨床トピックス
文献概要
summary
壊疽性膿皮症は潰瘍型が最も多いが,診断は必ずしも容易ではない.その理由は,本症が比較的稀な疾患であるため遭遇する機会が多くないことに加え,時間が経つと特徴的な潰瘍周辺の浮腫が消失してしまうこと,病理組織所見も特異的ではないこと,バイオマーカーがないこと,診断基準はあまり役に立たないこと,などが挙げられる.診断は臨床像からまず本症を疑うことから始まるので,典型的な症例を見慣れておくことや,特殊なタイプがあることを知っておく必要がある.壊疽性膿皮症は他科との関連を要する疾患であることに加え,自己炎症性疾患としての側面,新規治療薬の登場,などにより注目を浴びている.本稿では手引きに記載してあるクリニカルクエスチョンを中心に概説した.
壊疽性膿皮症は潰瘍型が最も多いが,診断は必ずしも容易ではない.その理由は,本症が比較的稀な疾患であるため遭遇する機会が多くないことに加え,時間が経つと特徴的な潰瘍周辺の浮腫が消失してしまうこと,病理組織所見も特異的ではないこと,バイオマーカーがないこと,診断基準はあまり役に立たないこと,などが挙げられる.診断は臨床像からまず本症を疑うことから始まるので,典型的な症例を見慣れておくことや,特殊なタイプがあることを知っておく必要がある.壊疽性膿皮症は他科との関連を要する疾患であることに加え,自己炎症性疾患としての側面,新規治療薬の登場,などにより注目を浴びている.本稿では手引きに記載してあるクリニカルクエスチョンを中心に概説した.
参考文献
1)山本俊幸,他:日皮会誌 132 : 1415, 2022
2)Yamamoto T, et al : J Dermatol 50 : e253, 2023
3)山本俊幸:日皮会誌 130 : 1439, 2020
4)山本俊幸:皮膚科 2 : 634, 2022
5)山本俊幸:MB Derma 324 : 19, 2022
6)山本俊幸:皮膚病診療 43 : 397, 2021
7)Xia FD, et al : J Am Acad Dermatol 78 : 310, 2018
8)Haag CK, et al : J Am Acad Dermatol 83 : 369, 2020
9)Yamanaka K : J Dermatol 51 : 172, 2024
10)Wu BC, et al : Br J Dermatol 177 : 72, 2017
11)山本俊幸:皮膚病診療 45 : 374, 2023
掲載誌情報