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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科78巻6号

2024年05月発行

文献概要

症例報告

大部分が自然消退したと考えられたBowen病の1例

著者: 土屋海士郎1 柳澤宏人1 中村晃一郎1 常深祐一郎1

所属機関: 1埼玉医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.400 - P.404

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要約 90歳,女性.右背部に52×33 mmの比較的境界明瞭な淡い紅褐色の角化性局面があり,内部にはほぼ正常に見える部分が多数みられた.Bowen病を考え全切除した.病理組織所見では,表皮の肥厚や異型のない部分と肥厚した表皮のほぼ全層に大小不同の核を持つ異型表皮細胞が極性を失って増殖し,分裂像も散見される部分が混在していた.Bowen病と診断した.また,全体的に真皮上層にアミロイドが沈着しており,表皮細胞の細胞死によるもので,自験例ではBowen病が大部分で自然消退を起こしたと考えた.Bowen病は文献的にも自然消退が起こりうる.自然消退により非典型的な臨床像を呈することがあることを念頭に置くべきである.

参考文献

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14)村田洋三:皮の科 16 : 169, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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