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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科78巻9号

2024年08月発行

文献概要

症例報告

疣贅結節を呈した慢性肥厚性カンジダ症の1例

著者: 高橋亜由美1 中野瞬1 荒木健1

所属機関: 1渋川医療センター皮膚科

ページ範囲:P.689 - P.693

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要約 89歳,男性.2年前より両側口角に皮疹があり,近医でステロイド外用を行うも改善なく放置していた.徐々に結節を形成し増大した.病理組織学的に過角化,表皮の肥厚と乳頭腫症を呈し,真皮浅層に脈管拡張と形質細胞を主体とした炎症細胞浸潤を認めた.生検組織の培養検査でCandida albicans, Candida glabrataが検出された.臨床および組織学的所見より慢性肥厚性カンジダ症と診断しフルコナゾール内服を開始した.抗真菌薬を3か月内服し,結節は縮小,液体窒素療法を行い消退した.慢性肥厚性カンジダ症は口腔カンジダ症の臨床病型の1つであり,剝離が困難な厚い偽膜が白板を形成する臨床像が一般的であるが,自験例のように疣贅状の結節を呈した症例の報告もある.結節性病変を呈した場合は悪性腫瘍との鑑別が重要である.

参考文献

1)Cawson RA, Lehner T : Br J Dermatol 80 : 9, 1968
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4)要藤歩美,他:加齢皮医セミナー 17 : 41, 2022
5)Bartie KL, et al : Oral Microbiol Immunol 19 : 293, 2004
6)伊東大典,前田初彦:日口内誌 26 : 1, 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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