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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻2号

1964年05月発行

文献概要

治療のポイント

肺水腫

著者: 三瀬淳一1

所属機関: 1山口大学内科

ページ範囲:P.226 - P.228

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肺水腫は肺浮腫と同意語である
 肺水腫は種々の疾患に現われるが,最も大きな原因は肺毛細管圧の上昇とされている。というのは健常肺における肺毛細管圧は低圧に保たれ,血液膠質滲透圧によって水分の肺組織内への濾出をよく防ぎ,肺胞の乾燥性を保って換気,ガス交換にそなえているが,ひとたび肺毛細管圧が異常に上昇すればたちまち水分の漏出がはじまり,肺組織間質さらに肺胞内への水分の浸入が起こる。そうして容易に肺水腫。を形成する。かくして肺水腫は肺における血管外の異常水分蓄積の状態であると定義することができるが,肺の組織における細胞外液の増加である点においては浮腫の定義に当てはまる。習慣により肺水腫とよんでいるが,これは肺浮腫にほかならず,実際上同意語である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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