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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻4号

1964年07月発行

文献概要

正常値

血清蛋白濃度

著者: 阿部正和1

所属機関: 1慈恵医大内科

ページ範囲:P.616 - P.617

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正常値を決定することの難かしさ
 血液中の化学成分の正常値を設定しておくことは,きわめて重要なことでありながら,従来とかく等閑視されている傾向があつた。それにしても血液の生化学的検査成績は,個人個人の生活条件,その他の因子によつて大きな影響をうけることは当然であるから,各年齢別,あるいは性別による正常範囲の限界は明確にしておくことが絶対必要なことである。
 ただ,正常値を設定することには技術的に大きな問題があるから,そう簡単な仕事ではない。大学の学生や看護学院の学生を対象に正常値を決定することが許されれば,これはそんなに困難なことではないが,一定の階層に限局されてしまうという欠点がでてきてしまう。したがつて,まず正常人とは如何なる人たちをいうか,こういつた問題が正常値をめぐる第一の問題であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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