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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻5号

1964年08月発行

文献概要

診断のポイント

尿路結石

著者: 高橋博元1

所属機関: 1順大泌尿器科

ページ範囲:P.689 - P.691

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はじめに
 尿路結石はその存在する場所により腎結石,尿管結石,膀胱結石,尿道結石などと呼称せられるが,一方腎結石と尿管結石とを併せて上部尿路結石,膀胱結石と尿道結石とを併せて下部尿路結石ともいう。
 腎結石は腎石灰沈着症のような腎実質内に存在する特殊の場合を除き,腎杯または腎盂内に存在する腎杯結石,腎盂結石で小さなものから腎盂の形におおむね一致する鋳型結石のような大きなものまであり,1コのことも多発することもあり,多くは一側性であるが両側性の場合もある。尿管結石はこれら腎結石が尿管に落下介在したもので比較的小さいものが多いのに反し症状は激しいことが多く,臨床上いわゆる腎結石といわれるもので精査すると尿管結石であることの判明する場合が少なくない。膀胱結石は上部尿路結石が膀胱内に落下し排尿障害などのため膀胱内で残存増大した場合の他,膀胱内異物を核とするもの,膀胱憩室内に発生するものなど膀胱内で原発する場合もある。尿道結石も上部尿路結石が膀胱に落下後排尿時尿道に押出され篏頓した場合の他,尿道狭窄や尿道憩室のため尿道内で発生する場合もある。
 希に前立腺結石が後部尿道内に排出されたもの,また高度の包茎の存在時,包皮内結石の形成を見る場合もある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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