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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻5号

1964年08月発行

文献概要

メディチーナジャーナル 内分泌

新らしい甲状腺機能検査法

著者: 入江実1

所属機関: 1東大中尾内科

ページ範囲:P.780 - P.780

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 甲状腺機能を調べるには従来いくつかの方法があるが,それぞれ異なつた面から甲状腺の働きを知ろうとしている。すなわち一般にもつともよく用いられているものは基礎代謝率(BMR)の測定であるが,これは甲状腺ホルモンの代謝に及ぼす作用を間接的に測定する。このため他の因子の影響もあり,また検査に慣れないとしばしば高い値を示すこともありわれわれの外来でも明らかに甲状腺機能正常な患者が+20%〜+30%位の値を示すのはしばしば遭遇することである。一方血中の甲状腺ホルモンの量を測つて甲状腺機能をみようとするものに蛋白結合沃度(PBI)の測定があるが方法自体かなり厳格な条件を必要とし正確な値を得るには熟練した手技を要する。甲状腺のI131摂取率測定は単位時問に(通常24時問)甲状腺にとられるI131のパーセントを測定するが甲状腺機能亢進症以外でも高値を示すこともあり,また日本人の場合には海藻類摂取により低値を示すので十分な注意を要する。その他にも現在種々の検査法があるが,いずれも一長一短で一っの検査のみで診断を決定することはでぎず,臨床所見の他に2,3の検査法を用いて診断を決定しているのが現状である。
 ところが最近従来の諸種検査法とは違った原理を用い,比較的簡単でしかも信頼性の高い新しい検査法が登場した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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