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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻6号

1964年09月発行

文献概要

簡易臨床検査のやり方と評価

血清リン酸酵素の検査と臨床

著者: 林康之1

所属機関: 1順天堂大学医学部 臨床病理学教室

ページ範囲:P.812 - P.812

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 血清リン酸酵素の測定は諸疾患の鑑別診断に重要な意義を持つ臨床検査である。リン酸酵素そのものは生体内各臓器に広く分布するが,なかでも骨,肝,腸上皮,腎などリン酸代謝の旺盛な臓器には多量含まれている。またリン酸酵素を至適pHから酸性リン酸酵素(酸-フォ)とアルカリ性リン酸酵素(ア-フォ)に分け,臨床的意義も現在のところまつたく異なる。
 リン酸酵素の診断的意義はこれらの酵素を多量に含む臓器の実質性病変か,あるいはリン酸酵素の排泄障碍による血中増加が主で,測定値の増加のみに病的意義がある。しかし正常な場合であつても生理的にリン酸代謝の亢進する成長期の乳幼児とか妊婦などは,健康成人正常値よりは高値を示すことは当然考慮に入れておかねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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