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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻6号

1964年09月発行

文献概要

治療のポイント

糖尿病の食事療法

著者: 堀内光1

所属機関: 1済生会中央病院内科

ページ範囲:P.861 - P.862

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糖尿病食事療法の必要性
 糖尿病と診断したが食事に関しては米飯何杯,甘味料を避けるというようなかんたんな注意を与えるのみで,ただちに糖尿病内服薬あるいはインシュリン注射を開始するという取り扱いかたが案外多いように思われる。現在用いられている糖尿病内服薬が過剰の摂食を処理しえないことは周知であり,むしろ内服薬使用の経過中にその効力を失う理由の一つとして食事の不適正があげられている。インシュリン使用にさいしてもまず摂取食事内容を一定にして注射単位を定めるべきで,食事を不定にしてインシュリンを用いれば治療効果は期待できないのみならず,自覚症状もとれず,アチドージスの状態をつづけるか,あるいは危険な低血糖発作を反復することになる。このような症例が少なくないのは薬剤の入手があまりにも自由であることと,医師の注意が徹底してないことに理由があると思われる。糖尿病の治療は薬剤を用いる場合でもまず食事療法が根本であり,そのうえに必要な薬剤を併用すべきものである。病院を訪れる糖尿病者でも食事療法だけのコントロールで満足できるものが過半数を占めている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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