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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻6号

1964年09月発行

文献概要

正常値

血清コレステロール正常値

著者: 北村元仕1

所属機関: 1虎の門病院臨床生化学科

ページ範囲:P.932 - P.933

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血清コレステロール正常値には複雑な問題がある
 コレステロールは血液脂質の代表的構成分として現在もつともふつうに実施される日常検査種目である。しかし,実際にえられる血清コレステロール値には,性,年齢,地域ないし生活環境などの差による変動が伴い,また測定方法の特異性の差も無視できないことが知られている。そしてこれらの条件を一定にしても,なお正常値の分布範囲が広く,検査成績の意味づけにはかなり慎重な配慮が必要である。
 国の内外を問わず血清コレステロールの正常値に関する論著はきわめて多く,しかも多数例を扱つた調査が一般である。このことは,正常値をめぐる問題の複雑さと,個々の変動因に対する見解の不一致を同時に物語つている1)。これらが解決されて,初めて真の正常値は確定さるべきであるが,ここではわれわれの現在おかれている立場で,いかにして診断の尺度となるべき正常値を設定すべきかを述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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