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文献詳細

雑誌文献

medicina1巻7号

1964年10月発行

文献概要

症例 異常脳波の症例

意識障害の脳波—脳幹部出血

著者: 安芸基雄1 江部充2

所属機関: 1虎の門病院神経科 2虎の門病院臨床生理科

ページ範囲:P.1045 - P.1047

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はじめに
 日常の診療において,脳波の波形(pattern)からわれわれが受ける情報は,脳全体あるいは局所の機能的状態についてであり,ある疾患に特有な波型というものは脳波には見いだしえない。したがつて脳波が独自の立場から与える情報量は決して多くはない。診療にあたつて十分他の理学的所見あるいは一般検査所見を考慮し,それらを綜合したうえで脳波の波型を解釈してゆかねばならないゆえんである。
 しかし脳に由来すると思われる疾患,あるいはある疾患に伴う脳の機能的状態とその時間的推移をとらえるうえには,しばしば脳波が貴重な示唆を与え,時には決定的な意味をもちうる場合もある。以下脳波のはたしうる役割について,われわれの経験した若干の症例をあげてみよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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