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白血球のアルカリフォスファターゼ反応
著者: 朝長正允1
所属機関: 1広島大学原医研内科
ページ範囲:P.1138 - P.1139
文献購入ページに移動 白血球の組織化学的研究は電顕的研究とならんで血液学の新分野を開拓しつつある。好中球アルカリフォスファターゼ(AP)は慢性骨髄性白血病において,減少ないし消失するというはなはだ特異な変化を来たし,類似の血液像を呈する骨髄線維症,類白血病様反応(これらではAPはいちじるしく増加する)との最も有力な臨床的鑑別法となった。これを端緒としてAPは白血球の諸化学成分中最も広くかつ深く探求されるようになり,臨床面で白血病の診断あるいは治療効果の判定に大いに役立つとともに,白血病の病態生理,病因論的探求ないし好中球造血能検討の有力な武器となることが期待される。
白血球APの組織化学的証明法には金属塩法とアゾ色素法があるが,後者は最近目ざましい改良,発展がみられ,急速に普及しつつある。写真は著者らが考案したNaphthol AS-MX PhosphateとFast Blue RRを用いるアゾ色素法(日血会誌26:179,1963)によるものである。APは境界鮮明な青色顆粒として証明される。
白血球APの組織化学的証明法には金属塩法とアゾ色素法があるが,後者は最近目ざましい改良,発展がみられ,急速に普及しつつある。写真は著者らが考案したNaphthol AS-MX PhosphateとFast Blue RRを用いるアゾ色素法(日血会誌26:179,1963)によるものである。APは境界鮮明な青色顆粒として証明される。
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