文献詳細
グラフ
文献概要
腹膜灌流法が尿毒症患者に初めて用いられ,その治療効果が認められたのは1923年であるが,腹膜炎の発生や灌流液の排液困難のため、また人工腎臓による透析法の発達のために一般に顧りみられなかつた。しかし最近技術装置の改良に伴ない利用価値が再認識され,事実アメリカではすでに一部Nursing-careとしてさかんに応用されている現状である。われわれは最近灌流セットを入手しWalter Reed陸軍病院のBarry博士より腹膜カニューレの提供を受けたので,Maxwellに準じた灌流液を依頼調製し慢性腎不全患者に間歇的腹膜灌流法を施行した。われわれの経験では腹膜カニューレを用いての本法はさらに改良する余地はあるが十分実用に供することを確認した。
通常の腹腔穿刺の要領で局所麻酔施行後,臍下3cm正中線上に套管針を穿刺(図2のA),腹膜カニューレをこれを通じて挿入し(B),套管針を拔去する。ついで腹膜かニューレ先端の袋に連続する細管より生食水約4ccを注入して袋を膨ませる(C)。カニューレに腹膜ボタンを通し,内側にゴム紐を挿入(D),カニューレを持ち上げ、ボタンをしめ,カニューレを固定する(図1および図2のE)。
通常の腹腔穿刺の要領で局所麻酔施行後,臍下3cm正中線上に套管針を穿刺(図2のA),腹膜カニューレをこれを通じて挿入し(B),套管針を拔去する。ついで腹膜かニューレ先端の袋に連続する細管より生食水約4ccを注入して袋を膨ませる(C)。カニューレに腹膜ボタンを通し,内側にゴム紐を挿入(D),カニューレを持ち上げ、ボタンをしめ,カニューレを固定する(図1および図2のE)。
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