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臨床検査の盲点
小児の肺活量予測値の求め方
著者: 関原敏郎1
所属機関: 1慶大笹本内科
ページ範囲:P.1180 - P.1180
文献購入ページに移動このように幼小児の肺活量予測値の算出についてはなお問題がありますが,さらにもう一つ検査実施上の困難性もあります。学齢以下の小児についてとくにいえることですが,肺機能検査に必要な『被検者の協力』が得にくいことが非常な障害となつています。石田らによると,2歳から6歳までの幼児に肺機能検査を行なつてみると,とくに5歳以下の幼児では完全にスパイログラムのとれる児はほとんどなく,とくに呼気予備量ができないために,肺活量の測定がむずかしいようです。また検査のためのレスピロメーターも,小児の呼吸器の換気力学的特性のため,とくに力学的に注意して作られたものが必要でしよう。
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